インプラントの素朴なギモン
値段の相場は?(イメージ)
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値段の相場は?

“格安”治療に飛びつかないで!

インプラントには興味があるけど、一体いくらするのか、クリニックで提示されたインプラントの金額が良心的な値段かどうか、判断に迷う人もいるはず。そこでこのページでは、インプラントにまつわる値段のギモンについて解説します。治療後にお金が戻ってくる!?上手な医療費控除の受け方なども紹介します。

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インプラント治療の費用相場

隔年で全国の歯科医院を対象に「インプラント費用の徹底調査」を行なっている日本インプラントセンターの発表によると、2011年度のインプラント治療平均価格は32万5000円だったとのこと。

1人1人の患者さんによって治療内容も難易度も異なるため、この治療平均価格をそのまま費用相場だとは断言できませんが、大体良心的な医院でのインプラント治療の相場は検査・診断費なども含めて1本あたり「30万~45万」程度だと言われています。

実際、平均金額である30万~35万円で治療する人の割合が29%と最も多い結果となりました。しかし、グラフの通り、30万~35万円の前後の価格帯もそれぞれ20%前後と高く、インプラントにかけた費用にはばらつきがあることがわかります。一概に「〇〇円が相場」とは言いづらいでしょう。[注1]

インプラント治療の費用相場

全国平均(2011年)の円グラフ

引用元:http://www.japan-implant.org/cost/

さて、この「インプラント費用の徹底調査」において興味深いのが、『全国362院を調査した結果、1本あたりの価格差が最大で38万円も出た』という点です。

これは患者さんの歯の状態と治療の内容、装着する人工歯の種類、手術の難しさなどによって変動があることが大きな要素として含まれますが、もう1つ言えるのが、インプラントの費用が保険診療のような国が定めた金額ではなく、各歯科クリニックごとで自由に定められた価格となっていることです。
ですから、「安いから粗末な器具を使っている」「高いから良い器具を使っている」とは一概には言えません。インプラントの価格は各医院や医師ごとに、自分たちの技術や設備、器具、症例数などの実績を鑑みて、自信を持って定めている料金なんです。

とはいえ、「格安だから」という理由で病院を選ぶのは大変危険。このあとでも説明しますが、歯科技術の中でも難しい治療であるインプラント治療において「格安」で技術を提供するには、やはりそれなりに理由があるのです。
適正な価格で納得のいく治療を受けるためには、大変でも、患者さん一人ひとりがしっかりと医師や医院を見定め、安心して治療を受けられる病院を地道に探すことが不可欠です。

インプラント費用の内訳

インプラントに必要な費用は、選んだクリニックや治療の内容によって大きく変化することがわかりました。では、その費用には具体的にどんな診療代金が含まれているのでしょうか?治療の説明を受けるときに困らないよう、インプラント治療の診療内容と、その大まかな代金の内訳を見ていきましょう。

費用相場 内容
検査・診断料 1.5万~5万円 正確で安全な施術のために、事前にさまざまな検査が必要です。レントゲン、CT、歯周病検査のほか、血液検査、心電図検査などが行われます。
1次手術 1本約10万円~ 歯肉を切開してインプラントを埋め入れる手術です。1回法の場合、インプラントはワンピースタイプと呼ばれるアバットメントと一体化したものを使用します。
2次手術 10万~38万円  1次手術をした後、少し時間をおいてからインプラントに被せ物をする手術です。2回法と呼ばれる方法で必要になります。医院によっては1次、2次手術をまとめた料金にしている場合もあります。
骨造成 15万円~ インプラント体を安定させるほどの歯槽骨が足りない場合に行う、自分の骨や人工材料で不足分の骨を補う施術です。
軟組織移植 1部位7万円~ 周囲の軟組織が不足していた場合、別の部位から軟組織を移植し、ボリュームアップさせる施術です。
アバットメント 3万~5万円 インプラント体と上部構造を繋ぐパーツです。骨のない歯肉貫通部を、審美的かつ機能的に維持する役割があります。
上部構造 (オールセラミック)10万~15万円 メタルクラウン、メタルフレームセラミック、オールセラミッククラウンなどさまざまな種類があります。材質によって費用も仕上がりも変わってくるので慎重に選んでください。
メンテナンス 0.5~1万円 治療後は、専門知識を持った歯科衛生士による定期的なメンテナンスが必要です。トラブルが起きると進行が早いためこまめに通いましょう。

“格安インプラント”は危ない!

最近はインプラントを行うクリニックが増加していますが、その一方で「1本9万円!」などと、インプラントの値段の安さを売り文句にしたクリニックが散見されるようになりました。もともと高額なインプラント治療ですから、「こんなに安くできるなら…」と手術を受ける人は少なくありません。

値段の安さは確かに大きな魅力です。けれど、格安インプラントには落とし穴があるのも事実。というのも、治療時にはそれなりに美しく仕上がり「なんだ、安くても大丈夫じゃない」と思うかもしれませんが、5年もたつとインプラントが脱落するなど、不具合が出てくるケースが非常に多いのです。結果として再度手術を受けることになり、最終的に高くついた…なんてことも実際に多く起きています。

歯は一生のおつきあい。気持ちよく食べ物を噛める喜びは、何物にも代えられません。体の一部、そして人生の一部となる歯ですから、「安かろう悪かろう」では取り返しがつきません。後になってつらい思いをしないように、信頼できるクリニックをじっくり探して選ぶことが大切だと言えます。

格安インプラントのからくり

そもそも「1本9万円!」など、業界的にありえない価格で広告を出しているクリニックでの治療は、実際に受けてみると全くその金額内でおさまらないことがほとんどです。悪徳不動産業者が、実際には存在しない魅力的な条件の物件を広告に出していることと同じです。その広告を信じてクリニックに足を運ぶと、「あなたの歯の状況から見ると通常の治療法ではなく、難しい手術が必要になる・・・」など言って、広告とはかけ離れた値段のインプラント治療を勧められるのです。そうした詐欺まがいのクリニックが、残念ながらとても多いのが現状です。実際にクリニックに行き、先生からもっともらしい説明を聞くと、「先生がおっしゃるなら…」と、言われるがままに不要な高額治療を受けてしまいがちです。

こうした被害にあわないためには、クリニックは比較して決定することを前提にカウンセリングを受けることと、その際のクリニックの比較方法を間違えないことです。

格安として考えられる要因

安心できるインプラントを受けたいならば、患者はある程度の出費がかかることを理解しなければなりません。料金だけで比較して歯科クリニック選びをすると、思わぬトラブルを経験してしまう恐れもあるので、十分に注意しましょう。格安インプラントにおける「格安」の背景には、次のような要素が隠れているかも知れません。

質の悪いインプラントを使用している

世界には、歯科インプラント体が100種類以上もあると言われています。そのうち日本の歯科医療現場では、30種類ほどが採用されているとされます。この30種類の中には、非常に質の悪いインプラント体が混じっているのが現状。中には悪質なインプラントを挿入されたために、治療後わずか数ヶ月で抜け落ちてしまったというケースも見られます。長く安心して使用できるインプラント体は、格安で提供できるものではありません。治療の契約をする前に、挿入予定のインプラント体が実績あるものなのかどうか確認してみると良いでしょう。

総額の一部のみしか表示していない

インプラント治療の総額を構成する要素には、インプラント体の本体価格の他に、手術代、レントゲン撮影代、CT撮影代、模型作成代、仮歯代、その他の材料代など様々なものがあります。これらの総額をインプラントの治療費と表示すべきを、一部の格安インプラント歯科医院では、インプラント体の本体価格のみを治療費と誤認させるよう表示していることがあります。治療の契約をする前に、インプラント体の価格だけではなく、総額でかかる費用を必ず確認しておきましょう。

必要な設備投資を行なっていない

インプラント治療を行なうためには、最低限必要な設備・環境があります。たとえば手術室です。手術室のない歯科クリニックでインプラントを受けた場合、目に見えない空中の浮遊物等がインプラントとともに治療箇所へ侵入してしまい、インプラント体と骨がうまく結合しない恐れがあります。そのためインプラントを行なう歯科クリニックは、本来、無菌状態を維持できる手術室を用意しておく必要があるのです。格安インプラント歯科医院では、こうした必要な設備・環境の設置を省き、その分料金を安くしていることがあります。

CT撮影による検査を割愛している

インプラントの経験が豊富な歯科医師の中には、レントゲン画像のみを頼りに、正確に治療を行なえる方もいます。しかしながら一般には、レントゲンよりも正確な画像で治療シミュレーションをするために、CT画像が必要とされています。格安のインプラントクリニックでは、治療過程において、このCT撮影を省いていることがあります。正確で安全な治療を行なう観点に立てば、CTを割愛することは望ましくありません。たとえCT設備がない場合でも、良心的なクリニックは、患者を提携する他院に回してまでCT撮影を行なっています。

カウンセリング・診察・治療期間が不十分

一般的な虫歯治療などとは異なり、インプラントの場合は事前の診察・検査・ヒアリング等にかなりの長さの時間を要するものです。診察の結果に基づいた治療方針の説明にも、時間はかかります。またインプラントを安定した状態に仕上げるためには、一定の長さの治療期間も必要です。格安のインプラント歯科医院では、これら必要な時間を短めにし、患者の回転率を高くして利益をあげようとするところがあります。格安料金で、なおかつカウンセリングや診察の段階で急かされるような印象を受けたら、そこは要注意クリニックかも知れません。

保証期間が短い

インプラントの平均寿命は15年程度とされていますが、患者の口腔内の状態によっては、20年持つこともあれば、5年でトラブルが起こることもあります。治療後、あまりにも短い期間に何らかのトラブルがあった場合には、クリニックが無料で保証するのが通常。しかしながら格安のクリニックの中には、一般に保証期間内と想定される時期でのトラブルに対しても治療は有償になるなど、各種の保証制度が不十分であるケースが見られます。

術後のメンテナンス費用が高額

インプラント治療を受けた後は、クリニックへの定期的な通院が必要です。これを術後メンテナンスと言います。一般に術後メンテナンスは、さほど高額になるものではありません。しかし、格安のインプラントクリニックの中には、治療費を安く抑える代わりに、術後メンテナンスで高額な料金を設定している場合があります。想定よりも治療費が安いと思った場合には、そのクリニックの術後メンテナンスの料金をかならず確認するようにしましょう。

患者はあくまでも患者であり、お客様ではありません。治療費の安さをキャッチ―に訴えて集客する姿勢は、医療機関にあるまじきものです。患者においても本来の目的を見失わず、料金の安さ以前に「質の高い治療を行なってもらえるかどうか」という点を重視してクリニック選びをするようにしましょう。

値段だけでクリニック比較をするのはNG!

比較する際、もちろん値段の安さや材質、保証期間なども大事でしょう。ですが、インプラントは何より、医師の腕とクリニックの治療環境が最重要です。

医師の腕

インプラントは歯科治療の中でも「外科手術」が行われ、高度な治療技術と学識が必要です。医師の実績を確かめ、インプラント治療をコンスタントに行っている医師かどうかをきちんと確認しましょう。日本口腔インプラント学会や国際インプラント学会など、認められている学会の専門医や認定医資格を取得していることも信頼材料のひとつになります。近年はドクターズプログを開設している医師も増えていますので、そうした記事から、医師の治療に対する考え方や手掛けている症例を把握することもできます。

クリニックの治療環境

治療環境については、まずは最先端の医療技術が整っていること。近年は医療技術の進歩によって、患者さんのストレスがほとんどかかからない技術や道具が次々に開発されています。そうした情報をいち早くキャッチし、設備にしっかり投資をしているクリニックを選べば、長い治療期間も精神的・肉体的苦痛を最小限に乗り越えることができるでしょう。

また、外科手術の際に、手術担当医とは別に、麻酔医が常駐していること。手術も麻酔も両方を1人の医師が行うクリニックも多くありますが、常に患者さんの容態に気を使いながら、麻酔の量や内容をコントロールする麻酔医がいるほうが確実に安全性は上がります。

そして、専門クリニックか総合クリニックかの比較。インプラントは口腔内全体の様々な要因が複雑にかかわってくる治療です。そのため、失った歯のことだけでなく、口腔内を総合的な観点から検診し、治療計画を立てることができ、その後のアフターケアも行うことができる総合クリニックが良いでしょう。

インプラントの費用負担を減らすには?

インプラントは保険適用外の治療方法。治療費は全額自己負担になるため、これまで見てきたように、場合によってはかなり高額の費用が必要になります。治療を受けたくても、まとまった現金が用意できないケースもあるかもしれません。しかし、工夫次第では高額な治療費の負担を軽減することも可能です。

支払いのタイミングを確認

インプラントは数十万円の治療費がかかります。普段現金で持ち歩くことはまずない金額なだけに、いつお金が必要になるのかがわからないと困ってしまいます。事前に支払いのタイミングを確認しておくと安心です。

クリニックによって、支払いのタイミングは異なります。手術前、手術後、場合によっては上部構造設置が完了した段階で支払うことも。急に焦らなくても良いように、いつ、どんな方法で支払うのかを把握しておきましょう。

ローンを活用する

「インプラントをしたいけど、治療費が高すぎる……」という場合、ローンを活用するのも手です。銀行や信販会社によっては、「デンタルローン」と呼ばれる歯科医療に特化した分割払いシステムを設けているところも。毎月の支払い金額や返済回数もその人に応じて設定できるため、無理なく、安心して治療を受けることができます。

クリニックでも案内しているケースがあるので、相談してみましょう。

保険適用される場合がある

これまで「インプラントには健康保険は適用されない」が通例でしたが、平成24年4月から、病気や事故などで顎の骨を広い範囲で失ってしまった場合に、インプラント治療が保険適用されることとなりました。

適用される範囲は、上顎の場合は顎の骨の1/3以上が連続して欠損している、もしくは上顎洞、または鼻腔へと繋がっていると診断されていること。下顎の場合は顎の骨の1/3以上が連続して欠損している、もしくは腫瘍などの病気によって下顎を切除したと診断されていることとなります。

また保険適用されるには、国が定めた以下の条件を満たさなくてはいけません。

  • 腫瘍や顎骨骨髄炎などの病気や、事故の外傷などによって、広い範囲で顎の骨を失ってしまった状態であること。またはこれらが骨移植によって顎の骨が再建された状態であること。
  • 医科の保険医療機関の主治医によって、先天性疾患(うまれつきの病気)と診断され、顎の骨の1/3以上が連続して欠損している状態であること。
  • 顎の骨の形成不全であること。

なお、歯周病や加齢によって顎の骨がやせ細った場合などには適用されません。また、保険適用の中には初診料や材料費、入院費などは含まれていません。また、治療を受けられる病院の条件も、下記のように細かく定められており、一定基準を満たした施設のみで、健康保険診療として適応できるようになっています。

  • 歯科又は歯科口腔外科を標榜している保険医療機関であること。
  • 当該診療科に係る5年以上の経験および当該療養の3年以上の経験を有する常勤の歯科医師が2名以上配置されていること。
  • ベッド数20床以上の入院施設を持つ「病院」であること。
  • 当直体制が整備されていること。
  • 医療機器保守管理及び医薬品に係る安全確保のための体制が整備されていること。

そのため現状、どの歯科医院へ行っても保険治療が受けられるわけではありません。保険治療を検討される場合は、かかりつけの歯科にまずは相談してみましょう。

医療費控除を利用する

インプラントの治療に使ったお金を税務署に申告すると、すでに支払った税金のうちいくらかが返ってくることがあります。これが医療費控除です。[注2]

医療費控除を受けられる人

生計をともにする親族の医療費が合計で10万円を超えた場合、医療費控除の対象となります。インプラント治療は10万円を超えるケースが大半のため、ほとんどの方が控除を受けられるはずです。なお、所得が200万円以下の場合は、所得の合計金額の5%を超えると適用になります。

医療費控除の対象金額

対象となるのは、1月から12月の間に支払った治療代金です。ローンを利用した場合は契約成立日からがその対象となります。家族全員が支払った医療費を含められますので、単身赴任や一人暮らしの子どもなど、離れて暮らしている家族が払った医療費も合算可能です。

注意点

この制度は、自分で税務署に申告しなければ利用できません。控除を利用する場合は、必ず申告を忘れないようにしましょう。また、医療費控除の対象となるのは、病気の治療が目的の医療行為のみです。歯を失ってしまった方がインプラントで治療をした場合は問題ありませんが、単に審美目的で治療を受けた場合は適用されないため注意してください。

まとめ

毎日の食生活を楽しむのに欠かせない歯。インプラントは高額な費用がかかるとはいえ、価値ある選択のひとつと言えるでしょう。

ただし、安さを売りにしているクリニックは、もしかすると質の良い治療が受けられない可能性もあります。価格にこだわりすぎず、医師の腕や実績、治療環境を確認することが大切です。

インプラントは一度入れたら、そう簡単に変えることはできません。費用面が心配な方は医療費控除やローンの活用という方法もあります。じっくりと比較検討して、質の良いクリニックを選びましょう。

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