人目につかない奥歯。インプラントまでする必要ある?
見た目にはわかりづらい奥歯の喪失。モノを噛むなら他の歯でも事足りるし、高額なインプラント治療をわざわざするメリットはあるの?と悩まれる方もいるのでは。しかし、実は奥歯は全身に大きな影響がある部位なんです。奥歯の噛みあわせの悪さが原因で引き起こされる様々な全身症状について見て行きましょう。
頭痛や肩凝りなど、日頃の疲れが原因だと感じているその症状、もしかしたら「噛み合わせ」が原因かもしれません。
頭と身体のバランスを考えてみると、脊柱の上に重い頭が乗っている状態であり、頭のバランスが悪いと体の軸も左右にずれてきてしまいます。棒の上にボウリングの球を乗せていると考えれば明白。少しずれただけでも、重いボウリング球は落ちてしまいますよね。
実際には、頭が傾いても脊柱は倒れませんが、頭が傾くごとに首、背骨、腰などあらゆる部位を曲げたり歪めたりしてバランスをとっているのです。つまり、頭蓋骨のバランスが崩れることが、肩コリや腰痛の原因となっているのです。
そしてこの頭蓋骨のバランスを崩す原因として考えられるのが、顎のズレであり、上下の顎の位置を決めているのは歯の噛み合わせです。左右の奥歯の位置が少しずれているだけでも、頭蓋骨は徐々にバランスを崩していくのです。
噛み合わせと関係している主な症状には、片頭痛、頭痛、目の疲れ、顎関節症、いびき、耳鳴り、肩コリ、腰痛、背中の痛み、自律神経失調症などがあります。このように、噛みあわせが悪いと全身のいたるところに影響が出てきてしまいます。
噛み合わせが与える影響は、全身のバランスだけではありません。正しい噛み合わせでしっかりと咀嚼することにより、以下のような効果を得られるといわれています。
■脳内の血行が良くなり頭がよく働く
■全身の不要な緊張が取れ身体が柔らかくなる
■記憶力がアップする
■身体の免疫力が高まる
■ホルモンバランスが良くなり、美容や健康が増進される
■アルツハイマーの予防になる
ちなみに、正しい噛み合わせとは以下のことを満たした状態のことをいいます。
■正しい歯並びと、正しい上下歯の接触関係になっている
■上下の前歯が、上下方向、前後方向に2~3mm重なっている
■上下の歯が交互に噛み合っている
■前歯で噛み切るとき、奥歯が強く当たらない
■奥歯で噛むとき、前歯が強く当たらない
■正しい位置に顎がある
その他にも、歯でよく噛む習慣をつけるだけで、様々なメリットがあると言われています。
■唾液が多く分泌されるため、虫歯になりにくくなる
■満腹感を得やすくなり、結果食べすぎを防いで太りにくくなる
■首筋・胸・背中などにある筋肉を使うことで姿勢が正しくなる
正しい噛みあわせが叶う歯をそろえ、奥歯でよく噛む習慣を意識してつけることで、一生ものの多くのメリットを享受することができるのです。
歯周病や外傷などによって前歯や奥歯を失ってしまった場合には、インプラントの他にもブリッジや入れ歯を入れる方法があります。
こうした方法も噛みあわせを良くする方法のひとつではありますが、ブリッジの場合は支えになる歯に大きな力がかかるため、将来的にその歯も失う恐れがあり、入れ歯の場合はバネによる隣の歯への負担が大きく、噛む力が健康な状態よりも衰えやすくなります。
その点、インプラントで治療すれば、隣の歯を削る必要もないため周囲の歯に悪影響を及ぼすことはなく、硬いものでもしっかりと噛むことができるようになります。噛み合わせが良くなり、硬いものも問題なく噛めるようになれば、上述したように全身にも良い影響を与え、身体全体の健康にも効果が期待できます。
しかし、全身の疾患がある場合には治療できない場合がありますので、かならずまず医師に相談してください。また、奥歯のインプラントを維持するためには十分な管理が必要になり、定期検診も受ける必要があります。
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