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重度歯周病の治療

       

歯周病が進行した状態を「重度歯周病」と呼びます。この重度歯周病とはどのような状態なのかわかりやすく解説。さらにそれぞれの地域で重度歯周病の治療に対応している歯科クリニックについても紹介していきます。

重度歯周病について

歯周病の初期の「歯肉炎」を放置していると、「歯周炎」になり最終的に「重度歯周炎」と呼ばれる状態になります。この段階になると重度の歯周病であり、場合によっては歯を失ってしまう可能性があります。このページ内では重度歯周病とはどのような状態なのかを解説。さらに、各地域で重度歯周病の治療に対応している歯科を紹介していきます。

重度歯周病とは

歯周ポケットの深さが6mm以上になり、歯を支えている骨の2/3以上が溶けている状態が「重度歯周病」といわれ、歯周病の最終段階とされています。

重度歯周病の症状としては、「歯茎が腫れて膿が出る」「歯周ポケットからひどく出血する」「歯が激しくぐらつく」「歯の隙間が広くなり、目立つようになる」「歯茎が下がることで歯が長くなったように見える」などが挙げられます。このように、食事などの日常生活に支障が出るほどに進行してしまっている状態です。人によっては、重度歯周病が口臭に繋がってしまう場合もあります。

6mm以上もある深い歯周ポケットには多くの歯石や歯垢が溜まってしまいます。すると、歯周病原菌によって顎の骨や歯茎が溶かされてしまうことにより、上記のような症状が見られるようになります。ここまで症状が進行してしまうと歯を失ってしまう可能性も高くなってきますので、その後の治療も難しいものになるため早めに歯科医院で診察を受けることが推奨されます。

歯科医院では、外科手術や歯周ポケットの定期的な洗浄、切開により膿を出して抗生剤で対応するなど、状況にあった方法で対応していきますが、症状が進んでいる場合には抜歯が選択されることもあります。

歯周病の進行段階・症状

歯周病の進行状況には段階があり、それぞれの段階で見られる症状が異なります。

健康な状態の場合には、「歯周ポケット」と呼ばれる歯と歯茎の隙間は1〜2mm程度ですが、歯石が溜まった状態を放置してしまうと、歯茎に炎症が起きるようになり、2〜3mmの隙間ができてしまいます。この状態を「歯周炎」と呼んでいます。

その後歯茎の炎症が進んでしまうと、歯周ポケットは3〜5mm程度になり、歯周病菌が歯周組織に侵入していきます。このことで、歯を支えている歯槽骨や歯根膜も破壊され始めることになりますが、この状態が軽度の歯周病と言われる段階です。炎症がさらに拡大すると歯周ポケットはさらに広くなってしまい、およそ4〜7mmに。歯槽骨の破壊も進んでしまうことで歯がぐらつき始める中度の歯周病に進行します。

最終的には歯槽骨が半分以上破壊されてしまい、歯が大きくぐらついてきます。歯周ポケットは6mm以上となり、重度の歯周病と呼ばれる状態になります。

歯茎に炎症が起きてしまうと、歯みがきをしたくらいの軽い刺激でも出血が見られるようになります。そのため、歯を磨いている最中に出血が起きたことがあれば、いちど歯科医院を受診してみることが推奨されます。

また、歯周病はこれといった自覚症状がないまま進行し、気付いた時には大きな炎症となってしまっている、というケースが多く見られます。ただし、全身の免疫力が下がっている時などには、痛みや腫れといった自覚症状が現れる場合もあります。このように、一度出血や痛みが出たけれど今はおさまっているという場合でも、油断せずに歯科医院で診察を受けることが悪化を防ぐ大切なポイントです。

重度歯周病の原因

歯周病の原因は、日頃の歯みがきを怠ることによってプラークや歯石を除去できず、溜め込んでしまうことにあります。プラークとは、非常にたくさんの細菌やその産生物から構成されるもの。歯に付着していることから薬品のみでは除去しにくいため、毎日のケアの中で歯ブラシなどを使ってしっかりと除去することが大切です。

このように、歯周病の多くはしっかりとした歯磨きや、歯科医院でのケアを受けることによって予防できるといえるでしょう(稀に遺伝性の病気が関わっている歯周病もあります)。

近年、歯周病と全身疾患には大きな関わりがあることがわかり始めています。呼吸器疾患や心疾患などについて歯周病との関わりが挙げられていますが、中でも歯周病は糖尿病との関わりが深いとされています。このことから、糖尿病は歯周病を悪化させる原因のひとつと考えられています。

また、歯周病を悪化させる原因として、「口呼吸」も挙げられています。これは、口呼吸をすることによって口腔内が乾きやすくなってしまい、プラークがたまりやすい状態になってしまうため。さらに、口が渇くことで唾液による自浄作用もなくなってしまい、口の中にいる細菌の活動性を高めるといった面もあります。

重度歯周病の治療内容と流れ

歯周病が疑われる場合には、まず歯周ポケットの深さを測ります。

検査の結果歯周病と診断された場合には、進行の程度に関わらず、歯周基本治療がはじめに行われます。内容は、プラークや歯石を除去したり、歯の根のぐらついている歯のかみ合わせの調整などを行います。歯科医院では、歯の表面のプラークや歯石を取り除くため、「スケーリング」と呼ばれるケアを行います。この時に器具の先端が炎症を起こしている部分に触れてしまうのですが、どうしても痛みに我慢ができないようであればスプレー式の表面麻酔を併用しながら治療を行える歯科医院もあるため、医師やスタッフに相談してみると良いでしょう。

また、歯科医院によってはレーザー治療(エルビウムヤグレーザー)を行うところもあります。レーザーの光を使用することにより、健康な組織は傷をつけず、患部のみにアプローチ可能。歯周ポケットの奥深くに潜む細菌の除去を行っていきます。

さらに重度歯周病の場合には、外科治療を行う場合もあります。基本的な治療だけではポケットの深さが改善されない、ポケットの中の細菌をブラッシングで除去できないといった場合に外科治療を行い、ポケットの深さを改善していきます。具体的には、腫れが引かない歯肉の除去や、歯の周囲にあるポケットの除去、歯を支える骨を移植するもの、歯肉や粘膜の形を整えることで歯を磨きやすくするなど、さまざまな治療方法があります。患者によって適切な治療法が選択されますが、これらの治療を行っても状態が改善されない場合には、抜歯も選択肢として入ってきます。 さらに、部分的に失われてしまった歯を再生させるための手術を実施するケースもありますが、それぞれの病態に応じた手術が行われます。

以上のような治療を行うことにより、歯周ポケットの深さが改善されるようであれば、それ以降はメンテナンスを行っていきます。

重度歯周病の治療費用相場

まず歯周病の基本治療については、検査によって歯周病と判断された場合には歯石やプラークの除去、ブラッシングの指導について保険が適用されます。そのため、歯周基本検査が150〜600円、さらに歯周精密検査は300円〜1200円となっています。また歯石の除去は初回が204円となっており、1/3顎ごとに加算されます。

次の段階である外科的治療に関しても、基本的には保険が適用されます。歯周ポケット掻爬術や歯肉剥離掻爬術といった治療が対象。ただし、患者ごと症状によって、治療の回数や費用は異なります。

最後に再生治療についてですが、その中のGTR法と呼ばれる方法を使用して治療を行う場合、保険の適用となる場合もありますので、詳しくは歯科医院に問い合わせてみることをおすすめします。また、骨移植を行う場合は自由診療となっており、1部位につき5万円〜10万円程度の費用がかかります。

重度歯周病の治療期間

重度歯周病まで症状が進んでいる場合には、治療期間は1年、またはそれ以上の期間を治療に必要な期間として見ておくことになります。その前の段階である初期の段階の場合はおよそ2ヶ月で治療が完了しますし、中期の段階の場合は3ヶ月〜1年程度で治療が完了します。

このように重度歯周病となってしまった場合には、治療には非常に長い期間を要することになるため、早めの治療を行うことが必要になってきます。

重度歯周病へも対応している歯科クリニック(地域別)

東京エリアの歯科クリニック

東京都には数多くの歯科クリニックがありますが、中には重度歯周病の治療に対応しているところもあります。高い技術による重度歯周炎の治療を受けたいと考えている方向けに、おすすめの歯科クリニックを紹介。都内にある歯科クリニックの中から自分に合いそうなところを探したい、と考えている人におすすめのページとなっています。

まとめ

このページでは、歯周病のうち重度歯周病について原因や治療方法、費用や治療期間の目安などについて紹介してきました。歯周病は正しい歯磨きや歯科医院での定期的なケアによって予防できるものです。放置しておくと、自分の歯を失ってしまうことに繋がりかねないため、歯磨きをしている時に出血したなど「おかしいな」と思った場合にはすぐに歯科医院に足を運ぶことがとても大切と言えます。

また、実際に歯周病になってしまい、治療をした後にはメンテナンスが非常に重要になってきます。定期的に通院してケアを受けることにより、理想的な口腔内の状態を保てますし、自分の歯磨きの癖もわかるため正しい歯磨きの方法を身につけられるでしょう。

いずれにしても、日本人が歯を失ってしまう大きな原因となっている歯周病を悪化させないためにも、日頃のケアが非常に大切といえるのではないでしょうか。

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