SASAKI DENTAL OFFICE(ササキデンタルオフィス) 大丸須磨院の院長である佐々木隆行先生に先生目線でのインプラント業界の内部事情やクリニック選び、インプラントで失敗しないために気を付ける事について聞いてみました。インプラント学会に所属していることのメリット・デメリットや治療する内容に至るまで質問に答えていただきましたので、是非参考にしてみてください。
佐々木デンタルオフィス院長の佐々木隆行と申します。出身は大阪府堺市なのですが、幼少期は鳥取県鳥取市という、地元愛の強い方が多く自然豊かな土地で育ちました。出身大学は岐阜県にある朝日大学歯学部です。
大学を卒業してから”何でも出来る歯科医師”を目指し、保険中心の医院からインプラント・自費治療・矯正をメインに行う歯科医院まで十数年勤務しました。中でも兵庫県神戸市須磨区は長く勤めさせて頂きましたが、土地柄として地域の結びつきが強いことが分かりました。ここなら私が目標としていることも目指せる場だと感じ、色々なご縁も重なりまして、2021年6月に当院を開業いたしました。
院の目標としては、患者さんの健康寿命を延ばし、明るく元気な人生を歩んでいただくという事です。昨今日本の平均寿命が伸びていく中で、口腔内の環境の維持が、健康寿命だけでなく、QOL(生活の質)の向上に深く相関していると日々感じています。歯の治療を通して人を幸せにする事で、自分も周りも幸せになると思っておりますので、そのお手伝いをする事が私自身の喜びであり生き甲斐です。名谷地域は歴史のあるクリニックが多いので、その先生方が作って下さった信頼を裏切る事の無い様精進し、地域医療の発展に貢献出来る様に頑張っていきたいと考えております。
インプラント学会も海外にある学会から日本の学会まで様々ですが、まずは認定医になる審査が厳しい日本口腔インプラント学会が挙げられます。認定医を取得するためには、複数の症例発表を出して、最新の治療法の勉強をしながら、多くの患者様を治療してきた実績が求められます。学会の会員となっており、かつ「認定医」を取得している医師はそれだけ経験も豊富であり信頼できると思います。
海外のインプラント学会においても様々な学会があり、同じく勉強家で技術の研鑽に励んでおられる先生が多数おられます。所属した後に、認定医取得を得る事により専門性を高め、インプラント手術における信頼につながっていると思います。
まずメリットですが、インプラントの技術力と経験において一定の水準を満たせることだと思います。日本口腔インプラント学会は学会が指定した研修施設でインプラント治療の研修を行っています。こうした学会主催の研修会に参加し、筆記試験と面接試験に合格することでインプラント治療に関する専門知識・技術が十分あると認められた先生を専門医に認定しています。
専門医になった先生はその後も知識のアップデートをするために、引き続き学会での研修が義務付けられています。その為、常に最新の治療法と技術の研鑽をされている歯科医院だと考えられますので、安心してインプラント治療を受けられます。
デメリットは特にないのですが、日本最大の歯科学会となり会員数が1万人を超えます。 会員に入っているから安心と言う訳では無く、患者さんの思っている不安や相談に対して親身になって応じてくださる先生に手術を依頼する事が大事だと思います。
コロナの感染拡大が始まった時は、歯科医院は感染リスクが高いと言われたり、外出を控える風潮があったため通院ができないという患者さんもいらっしゃいました。落ち着いてきた今ではコロナ前よりも患者さんは増えています。口の中が不潔になることで、かえってコロナウイルスに感染しやすいといった情報発信があったり、ワクチンを接種した患者さんも増えてきたので、ある程度歯科医院に通うデメリットよりもメリットが大きいと判断されているのだと思っています。
当院では感染予防対策は徹底して取り組んでいます。患者さんには全員検温と、診療室に入る時も院内に入る時も手指消毒をして頂き、椅子に着いたら次亜塩素酸水を用いたうがいをしてもらっています。医院側としては患者さんごとにグローブや必要な器具を滅菌・交換し、全て清潔にした状態で患者さんを診るようにしています。他に医療用空気清浄機や口腔外バキュームを使って、ウイルスがいても拡散しないよう努めています。
そうですね、入れ歯は失った歯の機能を回復させるための最もオーソドックスな治療法です。外科手術を望まれなかったり、早期に機能回復を希望される場合は、入れ歯を勧める事があります。
メリットとしては、インプラントに比べると治療期間が短く済み、洗浄などのお手入れが簡単な事があげられます。しかし残っている歯と粘膜で噛む力を負担している為、設計によっては残存歯の負担が重くなったり、入れ歯の金具が見えて違和感が出る可能性があったり、硬いものが噛みづらかったりという欠点があります。
インプラントを勧める場合ですが、全身的な状態に問題無い方で、他の歯に負担をかけたくない場合や、天然歯と同じ様な感覚で硬いものをしっかり咬める事を重視する方に勧めます。
インプラント治療後、治療を受けられた医院が閉院してしまった、または担当の先生が居なくなってしまった、などのお話を聞く事があります。術後は必ず医院でメインテナンスしていかないとインプラント周囲炎になるリスクもあります。担当される歯科医師が長期間付き合えそうかどうかが大切だと感じます。
インプラントは入れて終わりではありませんので、歯科医師の先生が責任を持ってインプラントを入れた後も面倒を見てくださるかどうか、カウンセリングや治療説明を受ける時に相性もチェックするようにしてみましょう。
インプラントを入れる時に細かい調整を行いますので、噛み合わせが合わないと言う事はありませんし、もしそう思われる事があっても、微調整する事により合わせていきますのでご安心下さい。また適切な噛み合わせが出来ていれば、天然の歯が欠けてしまうリスクも少なくなります。
ですが片側での噛み癖や歯ぎしり、クレンチング(無意識に歯を食いしばってしまう)などの口腔の悪習癖がある場合、被せ物が割れたりする可能性があります。その際は、夜間就寝時にマウスピースの装着をして頂く事でトラブルを未然に回避する事が出来ると思います。
学会に所属しているかを確認する事、また実際に治療を受けた人の口コミの情報をまずは見てみることをオススメします。認定医を持っていたり、実績症例が多い病院はある程度信頼できると思います。近場で実際に治療を受けた方がいらっしゃいましたら、情報を細かく聞いて頂く事が大事だと思います。
他には設備でCTの設備があることでしょうか。できればインプラントの手術の際はガイドを使った方が正確でリスクが少ないので、手術の時にガイデッドサージェリーを行っているかどうかも確認して頂けたらと思います。
インプラントはメインテナンスを怠らなければ天然歯と同等に長期間持続しますし、口内環境を長く維持するために是非検討していただきたいと考えています。ただし、インプラントを長く持たせるためには患者さんによる口腔ケアや、定期的な歯科医院の通院が必要です。
インプラント以外の選択肢ですと、第二選択肢として入れ歯もしくはブリッジによる治療が考えられます。ただ、入れ歯もブリッジも他の歯を支えとする治療法のため、将来的にはどうしても他の歯も悪くなってしまいます。
インプラント治療は費用がかかりますが、長期予後の獲得という観点ではメリットが大きい治療法です。メリットやデメリットを踏まえ、ご自身の最適なプランを担当医の先生とよく話しながら相談してみてくださいね。
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