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インプラントの種類って?

インプラントの種類って?(イメージ)
ギモン8Question8

インプラントの種類って?

インプラントの種類はなんと100種!
用途に応じて選べる時代です。

インプラントと一言に言っても、さまざまな形状やシステム、メーカーが存在していて、それぞれに特徴や強みがあります。お口の環境は一人ひとり異なりますので、どのインプラントを採用するかは高度な専門知識が不可欠。歯科医がくわしい検査の上、患者一人ひとりに合わせて最適なものを選ぶ、といったスタイルが一般的です。

インプラント形状の種類は?

現在、世界中で実に100種類ほどのインプラントシステムが製造されていると言われており、各メーカーが最新技術の粋を集めたインプラントを研究開発しています。

インプラントの構造は、歯根部分となる人工歯根(インプラント、フィクスチャーとも言います)と、上からかぶせる人工歯、人工歯と人工歯根を連結する「アバットメント」という3つのパーツで成り立っています。このうち最も重要となるのがインプラント部分で、主に4種類のタイプがあります。

■スクリュータイプ ネジのような形をしているインプラントの種類です。骨に埋め込む穴が小さく、噛む力を効率よく骨に伝えることができることから、現在最も多く使用されているタイプです。先が細くなっている「ルートタイプ」、と太さが変わらない「ストレートタイプ」があります。

■シリンダータイプ スクリュータイプと並んで主流として採用されているインプラントの種類です。ネジのらせんがない円筒形で、凹凸がないため容易に埋め込むことができます。ただし表面積が小さくなるため、初期固定が弱いという特徴があります。2回法の治療に適したタイプです。

■バスケットタイプ ネジのようならせんがあり、スクリュータイプに似ているのですが、穴が数箇所開いていて、中が空洞になっているのが特徴です。穴があることで骨が中まで入り込み、骨とより強く結合させることができますが、空洞のためインプラント自身の強度が弱く、破損のトラブルも。近年はあまり使われなくなっています。

■ブレードタイプ T字の板状になっているインプラントの種類です。幅が狭く薄いため、骨幅が狭い部分に使えるメリットがあります。ただし、力のかかり方に偏りがあり、破損などが起きやすいという欠点があるため、現在はほとんど使用されていません。

また、インプラントとアバットメントが最初から一体化している「ワンピース型」と、別々になった「ツーピース型」があり、ワンピース型は1回法の治療に採用されています。どのインプラントの種類を使用するかは、一人ひとりのお口の環境次第に合わせて医師が選定を行います。

インプラント材質のチタンと安全性

インプラントの材料として使われている素材は数種類ありますが、ほとんどにはチタンが使われています。

■純チタン 現在のインプラントの歴史はチタンから始まったと言ってもいいほど、インプラントに欠かせない材質です。インプラントの多くは、純度の高いチタンを使用しています。

チタンは非常に強度があり、腐食に強く、金属アレルギーがほとんど起こらないという、人体に優しい素材です。何よりチタンが優れているのは、骨との親和性が非常に高い点。骨としっかりと結合して一体化するため、インプラントが抜け落ちることなく噛む力を伝えられます。これは他の材質では実現できない効果であり、チタンの発見がインプラントを飛躍的に進化させてきました。

他にも、以下のような素材が採用されていることもあります。

■チタン合金 純チタンと同様に骨との結合性が高いのが特徴です。純チタンより強度が高く、加工性に優れていると言われています。

■チタン・ニッケル合金 チタンに比べると骨との結合性は落ちますが、成形しやすく形状記憶の特性があります。

有名なインプラントシステム

世界中で使用されていると言われている100種類ものインプラントシステムの中で、特に採用本数の多い代表的な有名ブランドは「4大インプラントシステム」と呼ばれ、世界シェアの大半を占めるほど広く浸透しています。日本でも多くの歯科医院が採用していますので、ここで紹介しておきましょう。

■ブローネマルクインプラント スウェーデンのNoberBiocare社(ノーベル・バイオケア社)が手がけるインプラントの種類です。主に2回法の手術に多くの採用実績を持っています。
チタンの骨親和性を発見し、インプラントの礎を築いたブローネマルク博士の研究を元に開発された、世界初のインプラントシステムとして有名。40年以上の歴史と実績があり、医師の技術力も高いのが魅力ですが、インプラントが比較的長くて大きいため、日本人の骨格ではやや使用が限られる場合も。料金も高めです。

■ストローマンインプラント スイスのStrauman社(ストローマン社)が1974年より手がけている、歴史あるインプラントです。主に1回法の手術に高い実績を持つインプラントシステムで、メーカー随一の研究開発費を投じた信頼性の高いシステムで知られています。インプラントが比較的小さいため、日本人の骨格に適していると言われています。

■アストラ スウェーデンのAstraTech社(アストラテック社)が手がけるインプラントシステムで、2回法の手術に採用されています。二酸化チタンをインプラントの表面に吹き付けることで、より骨との結合性を高めるという独自のシステムを開発し、比較的新しいブランドながら確実にシェアを伸ばしています。

■スイスプラス アメリカのZimmerDental社(ジンマーデンタル社)が手がけるインプラントの種類です。スイスで開発されたITIインプラント(ストローマンインプラント)を真似て作られたもので、本家越えができるようにと「スイスプラス」の名前が付けられています。表面がザラザラしているため、骨としっかり結合しやすく、治療期間が短縮できるとして人気です。

この他にも、最近飛躍的にシェアを伸ばしているブランドに「リプレイスセレクトインプラント」があります。ブローネマルクと同じスウェーデンのNoberBiocare社(ノーベル・バイオケア社)が扱っているインプラントです。ブローネマルクはインプラントが厚くて長めのため、日本人の骨格に合わない傾向がありますが、リプレイスセレクトはインプラントが短めになっているため、日本人向きのブランドとして、ブローネマルクから乗り換える歯科医院も増えています。

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