京都市伏見区のミヤタ歯科副院長の渡邊優磨です。矯正やインプラントを含む歯科医療は患者さんのQOL(生活の質)に大きく関わる仕事だと思います。お口の健康を通じて、1人でも多くの患者さんに笑顔になっていただき、歯科医師として自分や家族も受けたいと思えるような精密な治療を提供していきたいと考えています。
何らかの形で歯を失ったとき、欠損部位を補う方法として、大きく分けて3つの方法(インプラント、ブリッジ、入れ歯)があり、治療後にしっかりと噛めるようになりたいという方はインプラントを希望される場合が多いです。インプラントは入れ歯より咀嚼効率が良く、これまでの自分自身の歯に近いかみ合わせにできます。入れ歯だとどうしても噛みにくいと感じる方が多いため、しっかりと噛みたいという方はインプラントを選択することはありますね。インプラント治療は手術が必要ではありますが、ブリッジと比べると、隣の歯を傷つけることがないことも、インプラントのメリットです。
私の病院にはいろいろな世代の方がインプラント治療に来られており、60代の患者さんが多い印象ですね。インプラントは自費診療になりますので、若い方は費用面での抵抗が多少なりともあるのかもしれません。
また、歯が折れたり割れたりして、インプラント治療を希望される方も多く、よくインプラントにするのは奥歯(第一大臼歯)をインプラントにすることが多いです。これは噛み合わせにとって重要な歯で、無くなってしまうと噛みごたえに大きく影響し、インプラントの長所が十分に生かされる場所だと思います。
基本的に奥の歯は大きく手前の方が歯が細いので、ブリッジ治療の場合、手前の歯は割れてしまうリスクがあります。手前の歯を守るために、まずはこの奥歯を1本インプラントで強い歯に変え、今ある歯を残してあげるんですね。出来るだけ再治療が少なく、長持ちする治療を行い、口の中を長く良好な状態を保てるかが大切です。
インプラントを専門に行っている歯科医院の場合はいきなり患者さんからインプラントを依頼されることもありますが、私の勤める歯科医院では、お口の中の状態を全体的にチェックし、どのような治療を行うか計画を行い、残すことが難しい歯に関しては、歯を抜くか抜かないかを検討することから始めることが多いです。私は、治療計画を行う上で、長期的な予後を考え、残せる歯は残し、残せない歯は今後に悪影響を及ぼさないようにすることを念頭においています。インプラントは歯を抜いた後、補うための治療法の1つです。
選択肢としてはインプラント以外に、ブリッジや入れ歯もあります。どの治療法を選ぶかによって、リスクや必要になる費用も大きく変わりますので、まずは患者さんに対しメリットデメリットを費用とあわせて提案します。
インプラント治療希望の方は、最初の受診から、実際にインプラント治療を行うまでにおおよそ2回程度受診に来てもらい、治療計画を立案します。担当の先生と処置前からしっかり計画を立て、決めてから実際に治療をはじめることが理想ですね。
インプラントの治療自体での痛みは、術中も術後も麻酔や痛み止めを使うためコントロールすることが可能です。出血量や痛みの許容度は人によって違うとは思いますが、インプラント治療では出血や腫れはそれほど多くありません。ほとんどの場合、下顎の親知らずを抜くときの方が術中の出血も多いですし、術後の腫れも多い印象です。
インプラントは1回治療したら終わりではなく、その後も定期的なメインテンナンスが必要です。メインテナンスを怠ってしまうと、インプラント周囲炎と言う炎症を起こし、それが原因でインプラントを支えていた骨が溶け、最悪のケースではインプラントが抜けてしまうこともあります。定期的なメンテナンスは大体どれくらいの費用で、どのくらいの頻度で通うことになるのか、治療前に確認していただくと良いでしょう。
インプラントはご自身の歯よりもインプラント周囲炎というインプラントでいう歯周病になりやすく、進行しやすい構造になっています。その予防のためには 、歯磨きのときにしっかりとプラーク(汚れ)を落とすことが大切です。具体的な方法として、インプラントの周囲にあるプラークをフロス等でこまめに落としたり、専門的なケアを3か月に1回程度、自分に合ったクリーニングを歯科医院で受けるようにしましょう。また、定期的にレントゲン撮影をすることでインプラントの周囲の骨の状態を把握することができます。
インプラント後のメンテナンスは基本的に保険は効きませんが、多くても1回1万円はいかないかと思います。場所によっては保証制度があって、メンテナンスに来ないとこの保証が適用されないこともあるので注意が必要です。
どちらにせよ正常でない状態を早めに発見できると、最小限の処置で済みますし、様々な手段がとれますので、定期的に受診してもらう方が患者さんも私達もお互いにとって良いです。状態が悪ければ悪い程手技も難しく、治療時間も長く、費用も多く、患者さんの身体の負担も増えてしまいます。インプラントに関わらず早期発見と早期治療ができるよう、治療後のアフターケアも無理なく計画していくことがオススメですね。
治療の技術は前提として、大切なのは先生の人柄だと思います。病院で実際にカウンセリングを受けたときに、先生としっかりコミュニケーションが取れるかどうか。インプラントが流行っているから提案されるというよりは、患者さん個人に合った診療方針をしっかり考えてくれて、計画に納得できそうな先生が良いのではと思います。
WEBサイトである程度調べたら一度実際に行ってみて、この先生なら任せれるかなという先生にお願いするのが良いのではないでしょうか。インプラント治療を専門でやっているか、実績としてどのくらいインプラントをされているか症例を見せてもらうのも参考になるかと思います。
インプラントは使われているインプラント体(ネジの部分)のメーカーや被せ物と言った原価の部分の費用でまず値段が違いますが、大手のメーカー製だとある程度実績もあって安心かと思います。メインテナンスや修理が必要となった際に対応できる器具もメーカーさんによって異なりますので、将来的に引越しや転勤の可能性がある方は大手のメーカーを扱っている歯科医院行う方が安心でしょう。
ただ、治療費が高いから良い、安いから悪いとは一概に言えないと思います。場所代や技工代(インプラントの歯の部分をつくる費用)など治療費には様々な要素があるからです。値段は重要な判断基準になると思いますが、先生のキャリアや相性、クリニックへの通いやすさなども総合的に見た上で判断するのが良いと思います。
ミヤタ歯科 副院長、歯科医師。趣味は料理、旅行、スポーツ観戦。
お口の健康を通じて、患者様のQOLを向上を目指し、丁寧で精密な治療を心がけています。
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