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インプラント体験談

インプラント体験談

「インプラント治療は何だか痛そう…」「金属を骨に埋め込むって大丈夫?」初めてのインプラント治療は不安がつきまとうもの。そこでここでは、なかなか聞けないインプラント治療について、治療検討からクリニック選び、現在に至るところまで、本誌ライターの体験談をお届けします。インプラントを検討しているけれど、なんだか不安…という方は、ぜひお読みください。

インプラント治療の現状(本数、経過年数など)について

右上奥の3本のインプラント治療を完了したのが今から3年前でした。検討をはじめたのが5年くらい前でしょうか。現在も自分の歯と全く同じような感覚で快適な食生活をおくることができています。今日に至る経過についてご紹介します。

インプラントをすることになったきかっけ

虫歯がひどくなり、歯を抜かなければどうにもならないほど悪化して1本の入れ歯を装着したことが、インプラント治療を検討しはじめたきっかけです。

かなり以前(10年以上前だったかもしれません)から右上側にあった虫歯が浸食されていました。元来の甘いもの好きであるうえに、いい加減な歯磨きで「たかが虫歯」と甘く見ていたからだと思います。何年かに一度「なんとなく痛い」という状況に陥り、その都度治療してもらいました。

おそらくばい菌の浸食は確実に歯根も溶かすレベルまで進行していったのだと思いますが、とくにかかりつけ歯医者を決めて継続的に状況の変化を診てもらっているわけでもなく、勤務先から通いやすいところ、などと安易な感覚でコロコロ変えていましたので前との比較もできない状態だったこともよくなかったかなと思っています。

当然、根本的治療というよりはその場限りの間に合わせでは、いずれ歯を抜くことになることは今考えてみれば当然のことだったと思います。

胃や腸などは病気に侵されれば体調に大きく影響を及ぼしますが「しょせん歯」と、勝手に自分に言い聞かせて現実に目を背けていたつけが回ってきたのでしょう。「これは抜かなければだめですね」と言われました。

「ついに来たか」という絶望感に襲われたことを記憶しています。幼いころから、「大人の歯もう生え変わらない」と誰でも言い聞かされていると思いますが、その「生え変わらない歯を抜く、イコール『入れ歯』になる」という歯科医師の言葉は大きなショックでした。

その昔、早朝、洗面所で祖母と鉢合わせになったとき、何をしゃべっているのかわからない祖母の横に、見慣れないピンクとオフホワイトの物体を発見してぎょっとした記憶がありますが、あの見慣れないものを自分も装着しなければならなくなったのか、と思うと一気に年老いた気分になりました。

自分でも「入れ歯」という現実から逃れたいと思い「何とかしてキープできないものか」と食い下がったのですが、右上の奥から2番目、3番目というのはどうしても磨き残しがたまること、それを放置していたこと、ばい菌というのは目に見えない浸透力があるのかと思いますが、ある程度中まで浸透したら、自分の歯磨きなどでは手には負えなかったのかと思います。現実を突きつけられて初めて「自分の歯」の重みを感じました。

最初の1本の歯を抜いたショックから抜けきれないうちに、同じようなところの歯茎が異常にはれ上がってしまい、「ばい菌が奥深くまで浸食してしまって歯根まで腐食しているので、これはあと2本抜かないとしょうがない」と言われました。「1本ならまだしも、3本抜歯」という事実に愕然としました。

最初の1本抜いた時に入れ歯を装着していましたが、何ともたまらない違和感(異物がはいっているのだからやむを得ないのですが)、不快感は大変なものでした。何より、食事をする気持ちにならなかったですね。食欲・性欲・睡眠欲と言われる人間の三大欲のうち食欲は、年齢を重ねるほどますます大きくなるかというのを実感しました。

「入れ歯専用の流動食はないものか」と迷走しましたが(笑)、あるわけもなく、だからといって食事をしないわけにもいかず、これから先ずっと、食事時にはこの入れ歯が一緒なのか、と憂うつな日が続きました。

「はずすと解放感でホッとする」「そのままはずしていたい」と外すたびに思いましたが、外した状態を続けていれば、徐々に残った歯の並び方が寄ってきて、かみ合わせが悪くなり、果ては呑み込みも悪くなって「歯」だけでなく、ほかの内臓やからだ全体に悪影響が及んでくると、入れ歯の装着の練習を歯科医院でやった時に言われました。ですが、その影響は徐々に進行していくことと、ある程度進行しなければ自覚症状も出てこないことから目先の心地よさを求めてしまいがちですよね。

そんな時に、以前、何となく単語だけ聞いていた「インプラント」のことを思い出しました。当時は自分には入れ歯にせよインプラントにせよ関係ないと思って聞き流していただけで、インプラントは「高い」「痛い」というネガティブな印象しか残っていませんでした。ですが今となっては「第二の永久歯」になるかもしれないと思い俄然興味がわいてきたのです。

医師に相談しましたが、高額であるために、医師はまず保険適用の選択肢を提示しますし、当時かかりつけだった歯科医師はインプラント治療を行わないということだったのだからでしょうか、積極的な説明はなく、「検討されてもいいかもしれませんね」という程度でした。

実は、その後、施設がないことなどを理由に「インプラント治療を希望するのであれば30分ほど離れた院長が常駐している本院で行ってください」と言われました。自分にとってはそのことが背中を押してくれたきっかけとなりました。インプラントについて納得できる説明が受けられなかったフラストレーションもあって「一度話を聴いてから考えよう」と、初めて自分の「歯」について真剣に調べるようになりました。

実はインプラント治療は誰でもいつでもできるわけではなく、健康がある一定の状態を維持できていることが前提になるということもそれまでは知りませんでした。具体的には心筋梗塞や高血圧などの循環器に疾患がある場合、糖尿病、肝臓・腎臓などの疾患がある場合はインプラント治療は不可です。

今は健康状態から考えればインプラント治療を受けることができるけれど、費用の調整が難しいので先送りにしたとして、やがて「お金に余裕ができたから」といってインプラント治療に臨もうと思ったら、慢性的な内臓疾患や循環器の疾患に罹患してしまったら断念せざるを得ないのです。お金はどうにか工面できますが、健康を取り戻すことはそう簡単にはいきません。

インプラント治療にかかった費用

かかった費用は総額で120万円でした。サイトなどみると、1本あたり、相場として15万円~45万円ぐらいのところが多いので3本のインプラントでこのくらいの金額は安くはないですが妥当かな、と思っています。

もちろん金額を提示された当初は一瞬言葉が出なかった(笑)ですが、当時50歳代前半で入れ歯をすでに1本装着ずみ。しかもその入れ歯が不快でとてもこの異物を口にいれたまま食事をするなんて耐えられないと思っていましたので、それほどためらうことはなかったです。

高額だからインプラントをあきらめて、入歯装着を選択しても洗浄剤だとか、入れ歯安定剤などを生涯購入し続けなければならないということに加えて、自分たちの手で付けたり外したりを繰り返していくのですから、当然耐久性という点でも何度か手直しをする必要がでてくるでしょう。

そう考えると、最初にまとまった金額を提示され支払わらなければならないとはいえ「長い時間をかけて使っていく第二の永久歯」をお金で買うのだから高くないと思いました。

もし入歯の経験がなく、いきなり二択を迫られた場合はもっと迷っていたと思います。もし迷っている方がいらっしゃったら、ここから先1日に3回食事をして、1年でざっと1,100回。30年生きたとして33,000回。1回の食事でどのくらい歯を使うのか想像してみると決して高額ではないと思うのではないでしょうか。

実際私は、入歯経験者2年ほどですか、入歯を装着したまま食事をしたことは一度もありませんでした。それほど異物感・不快感が私には大きかったのです。そしてその入歯はインプラントをやると決めた瞬間から2度と装着することはありませんでした。例えばコンタクトレンズを装着して就寝前にはずす時、女性ではブラジャーをつけていてはずす時って、「すーっつ」としませんか?あの感じの100万倍ぐらいです。

また一旦はずしてしまって再び装着すると、コンタクトレンズの場合は、ぼーっつとしていたものがクリアに見える、ブラジャーの場合は姿勢がよくなるなど、装着した瞬間から「目に見えて効果が確認できる」というメリットがありますが、入れ歯の場合は再び装着した瞬間から「どんなものでもしっかり噛むことができる」というようなメリットが顕著に感じられない一方で、口に異物が入っている、という不快感のほうが大きくなります。

入れ歯を装着しないで歯が一部欠損した状態を放置しておくと、徐々に噛む力が弱くなる、隙間に残った歯が寄ってくるので歯並びも悪くなり残っている歯も虫歯に侵されやすくなる、ひいては内臓やからだ全体にも悪影響が及ぼされていくと言われていますがこれらは、すぐに自覚症状が出てくるわけではありません。

むしろ目先は食事が楽しめないというマイナス面しか印象に残らないのです。尤も、これは人の感性によって違うので一概には言えませんが。

クリニック選びの決め手

クリニックはズバリ、「利便性」と「経験値・年齢」だと思います。それに加えて「施設や歯科衛生士の充実度」です。もちろん価格も気になるところですが、「第二の永久歯、自分の歯」をあらたに装着させるのですから、価格重視で選んであとで後悔するとかえって高くついてしまいます。一概には言えないかもしれませんが、やっぱり安いにはそれなりの理由があると考えるべきでしょう。

1つめの利便性についてです。インプラントは経験ある方ならおわかりでしょうが、歯茎を削ってインプラント(自分の歯で言えば骨)をあごの骨に埋め込んで歯茎を閉じ、インプラントと骨が結合するのを数か月間待ってようやくかぶせものを装着するというの全体の流れになります。

この一連の治療には、自分のからだとインプラントがなじむという「時間だけが解決する」段階を通過しなければならないので、「治療完了!」までには半年以上かかると覚悟しなければなりません。その間に数回の来院が必須となりますし、初回に高額の料金を支払いますから途中でやめるということはあり得ません。

また後述しますが、インプラント治療が終わったあとも、定期的なメンテナンスやクリーニングは自分の歯以上に大事になってきます。そう考えると、自分にとって通いやすいところがまずクリニック選択の絶対条件になります。

また予約の取りやすさも大切です。仕事をしながら、というケースがほとんどだと思いますので、どうしても土日に予約を入れたい!平日なら夜でないと通えない!という場合でも大丈夫でしょうか?これは窓口で確認すればすぐ解消できます。

もし難しいようなら、治療が長引くだけですから、まず難色を示してみます。インプラント治療は、歯科医院にとっても逃したくないでしょうから、表立って「いつでもOK!」と書いていなくても以外と融通をきかせてくれるケースは多いように感じます。

そして2つめの経験値についてです。実は、利便性よりも重要ポイントかもしれません。骨にあたる部分をビスのような細い金具で置き換える最初の段階では、その金具の挿入角度が隣の歯との関連から1つずつ微妙に異なります。インプラント部分は2つに分かれているものと(本体と蓋のようなイメージでツーピースと言っています)、一体化されたワンピースがあります。

特徴としては、ワンピースは文字通り1つの塊ですから、料金も私たち患者への負担も軽めで、かつ1つの部品で成り立っているので「ねじ」が緩む心配はありません。同時に1本の金属ですから途中で針金のように折り曲げたりして角度をつけたり変形させたりすることができません。そのためもともとの歯が生えていた骨の角度や隣の歯との関連からワンピースでは対応できない場合がよくあるようです。

当初はワンピースでも大丈夫だと思っていても、もともとの歯を抜いて時間がたってみると、ツーピースにしないと対応できないなど、その場になってみて方針がかわる場合があります。私の場合がまさにこれに相当しました。ワンピースであれば20万円もしないのにツーピースになると35万円以上もかかってしまいますから私たち患者にとっては、ますます思い切った覚悟が必要になります。

「予算計画が変わってしまいますがいいでしょうか?」という打診の裏には、「ツーピースにしないとインプラントできないよ」というメッセージが込められているのです。そこで「そんなにかかるのなら入れ歯で我慢します」というのか「それでもインプラントにします」というのかの決断にはやはり納得できる説明とそれに裏打ちされた経験が必須ですね。微妙な角度の見極めや柔軟な対応ができるのは相当な技術や経験が必要だと考えました。そして「本当にツーピースでないと対応できないのか?」といろいろ勘ぐってしまいました。

疑心暗鬼に陥ってしまうとその歯科医師の下でインプラント治療を継続することはできなくなります。利益優先になっているのでは?など疑いたくなったら、すぐにクリアにすべきです。予算計画を大きく変更しなければならないので、しつこく食い下がりましたし失礼な質問もしました。

どうしても医師と患者の関係って医師=上(専門用語で説明)、患者=下(従う)という感じに思えてしまいますが、対等の立場であるべきです。特に治療方針が変更になった時の説明で経験値がわかります。

加えて、インプラント治療も日進月歩ですから新しい方法をどんどん積極的に採り入れているか、というところも気になります。そうなると医師の年齢も考慮に入れたくなります。治療方法をアップデイトしているかというだけでなく、文字通り、歯科技術は細かい手作業で、なおかつ施術環境は口の中。視界も決して良くない状況の中で進めていかなければなりません。

ですから、いくら経験豊富といっても、あまり年配の医師では手先の動きの敏捷性など、「大丈夫かな?」と気になります。細かいことのようですが、また繰り返しになりますが決して安くない料金を支払って委ねるのですから、少しでも不安になったところはしっかり解消しないと、「不満足な治療=インプラント」と一生付き合っていくのは他でもない患者である私たちなのですから妥協すべきではありません。

経験と年齢のバランスの両方をピーク状態に保っている医師って数多くいるわけではありません。最近では少し大きめのインプラント治療に力を入れている歯科医院では複数の医師で運営している場合をよく見かけます。実際検索しても、そういったクリニックが主流だったように思えます。

通いやすさと経験値・年齢・医師の数から絞り込んだら、あとは実際に訪問して相談です。そこで自分が絞り込んだ条件を確認します。SNSやホームページが充実すればするほど、そこから得られる情報で納得してしまい、一番大事な「自分の眼や耳で確認する」というステップをおろそかにしがちですが、結局本当のところは、しっかり確認しないとわかりませんね。

ましてや高額の治療費を支払うのですからこのステップは時間をかけて納得するまで行うべきです。質問して、面倒くさそうに答えるか、丁寧に答えてくれるか、歯科衛生士や看護師は(まだ患者になるとは限らない)自分に対してもきちんと接してくれるか、今の患者への対応はどうか、施設や清潔さはどうか、待ち時間や予約の状況はどうか?などは最低はっきりしておくべきポイントです。

それに加えてもう少し絞り込むとしたら設備や歯科衛生士の人数と経験ではないでしょうか。歯科衛生士でも動きを見ていれば、慣れていないかとか、医師との連携がしっかりとれているか、経験豊富かどうかなどはすぐにわかります。わかりづらい、判断に困る場合などはプロフィールなどもチェックするといいと思います。

最近ではホームページやSNSを意識して、プロフィールを掲載している歯科医院も目にするようになりました。些細な事かもしれませんが、口の中とはいえ、新たな自分のカラダをゆだねるところですから、シビアにチェックすべきですね。いったん決めてしまえば、その歯科医院で最後の完成までお任せしなければならないのですから。

当時の施術前後の心境

自分の場合は、インプラント治療をはじめる前にさんざん歯科医師も辟易するような失礼な質問をしたので、施術を開始するときには不安はなく、「これであの不快な入れ歯生活から解放される」という期待でワクワクしていました。あえて言うなら、前述した通り、治療が完全に終わるまでに半年以上、場合によっては1年近くかかりますので、その間、若干の不安、というより早く終わってほしいという気持ちはあったと思います。

「自分の(第二の永久歯)」で食事が楽しめる喜びを早く満喫したかったので、予約はできる限り歯科医院の指示に従いました。これまで何度も歯科治療は経験してきましたが、「今月は時間がとれそうにないから」とか(本音は面倒くさいだけ)「体調がすぐれないので」とか屁理屈を言っては先延ばしにしてきたかつての自分とは全く反対です。

歯科医院側でも、最初はあれこれと質問ばかりしてきたけれど、いざ治療を開始したら、やけに素直で拍子抜けした、などと言われました。

施術が終わったあとは、快適そのものです。本当に自分の第二の永久歯です。何と言っても食事を楽しめるというのは最高です。自分の歯で噛むことのありがたみや喜びを改めて思い知りました。

同時に「歯は大事にしなければ」という気持ちも新たにしました。また装着時や取り外しの「いやーな感触」も味わわなくて済むようになりましたし、「入れ歯の手入れ」をするたびに思い出した祖母の生々しい光景を自分と重ね合わせて落ち込むこともなくなりました。

「そんな些細なこと」と思われるかもしれませんが、例えば健康診断でのレントゲン検査などで「入れ歯があったら外してください」といわれて検査技師の前ではずす恥ずかしい気持ちもなくなりました。

入れ歯洗浄剤や入れ歯安定剤をドラックストアで買うときも抵抗があったのですが(尤も、販売士は客が入れ歯を装着しているかどうかなど考えることもないというのは十分わかっていますが)そのコソコソした買い物もしなくてよくなりました。「普通の生活」がこれほどありがたいことであるというのは、普通でない生活をしてみないとわからないものですね。

治療後のメンテナンスについて

治療後のメンテナンスで特別なことは何もしていません。あえて言うなら3か月に一度クリニックで歯の健康診断をしてもらっている程度です。もしインプラントの施術がなかったら、数か月に一度チェックしてもらうということも「面倒だから」という理由で先延ばしにするかやらなかったと思います。

ですが、インプラントをきっかけに、歯の大事さを知ったことで、欠かさず続けることができるようになりました。

実はインプラントの根の部分が歯周病で侵されてしまうと厄介なことになります。ですから、自分の歯であるとき以上に歯磨きが大事になることを言われました。ただ前述のように完璧な歯磨きというのもなかなか難しいですよね。

実際、それができないから虫歯になり、歯科医のビジネスが成り立っているのです。(決してここで歯磨きをいい加減にしてもいいという意味ではありません)したがって、定期的なメンテナンスは自分の歯以上に重要になると肝に銘じておかなければならないと釘を刺されました。

具体的な内容としてはばい菌がまた浸食していないかチェックしてもらって、浸食していれば、特別な器具で除去してもらいます。さらにひどくなった場合には、歯周ポケットに薬剤を詰めてもらうといった措置も必要になりますし、最悪の場合には歯肉の切開や骨の再生療法が必要になるといわれています。

この定期メンテナンスを怠けていると、このような措置ではすまなくなり、歯肉を切開してインプラント体を取りだして磨くなどといった大掛かりな治療をしてもらわなければならなくなります。ですから、インプラントで第二の永久歯を手に入れたらゴールというわけではなくて、進行すると顎の骨が溶かされるため、インプラントが抜け落ちる要因になるということを心に留めておかなければならないと自分に言い聞かせています。

そこで繰り返しになりますが、歯科医院選びのポイントのところで記した「通いやすさ」が大事になります。インプラント施術をやってもらったところでメンテナンスもお願いしたほうが、1から説明しなくてもいいです。

これは他の継続して通う病院についても言えることだと思いますが、紹介状を書いてもらって転院という手続きでない限り、通常は病院間で情報交換がなされているわけではないので、「初診料を払って、レントゲンを撮影してもらって、状況を1通り説明して」という前段階が必要になります。

転居によって物理的に施術医院でのメンテナンスができない場合以外は、「やっぱり、イマイチだったな」と思って歯科医師をかえるのは避けるべきだとしみじみ感じます。

自分にできないことは専門家にお任せする、しかし最終的な責任(この場合は自分の歯の健康)については自分が全責任を負うということを心に刻んでおかなければなりません。

治療後の変化

まず何よりも、「まったく自分の歯と同じ」なので、感覚としては入れ歯とは全然違います。好きなものを好きなように好きなだけ食べることができます。前述したとおり、食は人間の三大欲の中でも万人に最後まで残るであろう大事な欲です。食事を通じて、人とのコミュニケーションも楽しむことができ、充実した時間を過ごすことができます。

入れ歯を装着していた時は、食事が本当に憂うつでした。流動食だけで済ませることはできないかなどと、非現実的なことを何度も考えましたし、はずしたあとの入れ歯を見るのもぞっとする、また装着するときの感触もとても嫌でした。

当然、人との食事時ははずさないと、会食の楽しみはゼロでしたから、全部含めて人間らしい生活をエンジョイできると断言できます。また話しているときも、他人は人の歯が入れ歯かどうかなんていちいちチェックするわけもありませんが、自分の意識が「見られている」ように感じて積極的になれなかったのですが、今や自分の歯として以前と全く同じうように人と接することができていることにも感謝しています。

現在の歯の様子と感想

現在もまったく何の違和感もなく普通の食生活、外食、人前でのコミュニケーションを楽しんでいます。自分の歯ですから、他の歯と同じように歯磨きをして、自分の顔をチェックしても違和感はまったくありません。大変ありがたいことだと思っています。よく私たちは、人との会食などでも「忙しいので」という理由で先延ばしにしがちですが、それってやらないことの言い訳に過ぎないのです。

実行することによってメリットが得られることが実感できれば必ずやります。今回のインプラント施術で自分の歯で食事を楽しむこと、健康を維持することそして人とのコミュニケーションを図ることの大切さを実感しました。

インプラント治療を戸惑っている人の多くは費用だと思いますが、先に述べたように、目先目立った金額として100万円以上の費用を用意しなければならないというのはなかなか勇気のいることです。ですが、インプラントで支払った金額とそのおかげで第二の永久歯で以前と同じように好きなものを噛んで食事を楽しむことの良さを比べてみればどうでしょうか。

ある程度年齢を重ねれば、モノをたくさん買う「モノ消費」ではなくて、豊かな時間をすごしたいという「コト消費」がメインになるという話をよく聞きますが、まさにインプラントは「コト消費」だなぁと思っています。

この費用を削って入歯で我慢して食事の楽しみが半減するなんてありえないですし、を考えると入れ歯への違和感を考えると、それほど悩まなかったと記憶しています。さすがに流動食ばかり食べて余生を送るというのもあり得ない話ですしね。

よくコマーシャルで、入れ歯と歯茎の間にモノがはさまって痛いと言っていますが、私にしてみれば、そもそも、入れ歯を装着したまま食事をすること自体あり得なかったので、ためたお金はこういう時のために使うんだと自分に言い聞かせてインプラント治療を選択して本当に良かったと思っています。

人にとって最も重要なものは千差万別ですが、「自分らしく人生をおくる」ということは同じだと思います。違っているのは「何が、自分らしくなのか」ということです。「たくさんお金があることが自分らしく生きること」である人もいれば「食事やまわりの人とのコミュニケーションを楽しむこと」が自分らしい生き方という人もいるでしょう。

私の場合は後者のほうで、特に入れ歯生活を余儀なくされてからは、人生の楽しみの半分がなくなってしまったような気になりました。それを取り戻してくれたのが「第二の永久歯=インプラント」でした。

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