年齢の経過によって歯茎が下がるのは、言わば自然現象であり、いわゆる「老化」の一種となります。しかし、20代という若年世代にも歯茎が下がってしまう方がみられることはあります。いったいその原因とは?対策方法もあわせてご紹介します。
「歯茎が下がる」「歯茎が後退する」などと言われている現象は、専門的に言うと「歯肉退縮」という現象です。見た目としては、一部または全部の歯茎が下がってしまい、その部分の歯が長く見えてしまいます。歯根が露出してしまう、と言い換えても良いでしょう。
一般に、歯茎が下がる理由は、加齢と言われています。歯茎の内部にあるコラーゲンが、加齢によって減少してくるためです。また、加齢にともなって歯周病が進行してしまうことも、歯茎が下がる大きな要因のひとつです。
しかしながら一方で、加齢とは無縁な20代の若い人たちの中にも、歯茎が下がってくる現象が見られることがあります。20代の歯肉退縮の原因は、もちろん加齢ではありません。
歯周病など、何らかの歯茎の病気でもない限り、20代で歯茎が下がる原因は「誤った歯磨き」です。以下、「誤った歯磨き」の具体例を見ていきましょう。心当たりのある人は、今日からでも改めるようにしてください。
綺麗に磨きたいあまり、強い力でブラッシングしたい気持ちは分かります。しかし、ブラッシングの力と歯磨きの効果には、相関関係はほぼありません。
たとえ強い力でブラッシングを行ったとしても歯垢が取れない人もいれば、わずかな力で優しくブラッシングしているだけで歯垢が綺麗に取れる人もいます。
反対に力を入れ過ぎてブラッシングをすることで物理的な力が歯茎に及び、徐々に歯肉退縮が進むことは容易に想像ができるでしょう。
歯磨きの目的は、主に歯に付いた歯垢を取ることです。指や爪で触って見れば分かりますが、歯垢はとても柔らかい物質。歯垢を取る目的で硬い歯ブラシを選ぶことに、何ら意味はありません。
また、硬い歯ブラシは長く使用し続けると、歯茎に負担を与えてしまいます。今は問題なくても、後々歯茎が下がってしまう原因のひとつとなりえます。
20代の若い人の中にも、まれに重度の歯周病の人がいます。歯周病は主に歯垢の中に菌が繁殖し、歯肉が炎症を起こす症状のこと。ブラッシングやケアが出来ていない方に見られるため、年代関係なく歯茎トラブルの原因となりえます。
また、歯並びが悪く噛み合わせに問題がある場合、一部の歯が強く噛み合わさってしまい、結果としてその周囲の歯茎がさがってしまう形となるケースもあります。
20代にして歯茎が下がったと感じている方は、まず歯磨きの方法を改めてみましょう。柔らかい歯ブラシを選び、かつ、やさしくブラッシングをするようにしてください。
それでも歯茎の状態が改善されない場合には、歯周病や噛み合わせの不良など、何か別の原因が潜んでいる可能性があります。
放置してしまうことで歯茎以外の別のトラブルや、将来のインプラント治療の実施可否にも影響が出てくるため、できるだけ早く歯科クリニックへ相談するようにしましょう。
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